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成功の条件

結婚披露宴にとって、料理はとても重要な要素です。
新郎・新婦が来賓をお招きして、そのお礼の意を込めて、料理をご用意して、召し上がっていただくのです。

お礼ということでいえば引き出物もあります。
しかし、来賓の最大の関心は料理にあると断言してもいいでしょう。

ですから、新郎・新婦も結婚披露宴会場を選ぶ際、見た目だけでなく、どんな料理を出してくれるかをチェックする必要があります。

ブライダルカメラマンは、料理の撮影をたのまれることがたまにあります。
もちろん、披露宴時間内にスナップで撮影するのですから、本格的な物撮りというわけにはいきません。
あくまでも、どんな料理が出たのかを記録として撮っておく程度のものです。
それでも、この12年間に、私は、ずいぶん多くの豪華な料理を撮影してきました。

スナップのブライダルカメラマンというのは、挙式が始まる1時間近く前から(メイク撮影がある場合はそれ以上前から)撮影を開始します。
そして、披露宴が終わって、さらに、いろいろとイメージ写真等を撮って、やっと撮影が終了します。
その間、ずーっと密着して撮影していますから、1組で5~6時間かかります。
2組続けてある場合は、10時間以上も、何も口にできないこともあります。

重いカメラ機材(2台分)を持って動き回りますし、スタッフはエレベーター使用禁止の会場もありますので、かなりの運動量になります。
消費カロリーは、そうとうなものだと思います。

ですから、当然、お腹が空いてきます。
そんな状態で、豪華な料理を目の当りにすると、精神的に、かなり印象深いものに感じられてきます。
つまり、私にとって、結婚披露宴の料理というものは、特別な存在感があるのです。

ホテル経営の成功のカギはブライダルにある、と言われます。
披露宴会場を2~3時間貸して、料理を出すことで、100万円も200万円も入ってくるのですからね。

ただ、会場という空間のハード面は、一度作ってしまえばいいでしょう。
料理は、そういうわけにはいきません。
その都度、料理人という生身の人間が作らなければいけません。

来賓の中には、とても舌の肥えた人がいるかもしれません。
味の好みも、10人10色です。
時間にも間に合わさなければなりません。

主賓のスピーチが終わるまでは、次の料理は出せないというケースが一般的です。
「デパートで高級車を売る」で書いたように長いスピーチをされると、限られた時間内に全ての料理を出すことが難しくなります。
しかし、料理人は、決まった料理を全て時間内に出さなければいけません。
来賓がまだ食べ終わっていないのに、勝手に料理を引き下げるわけにもいきません。
つまり、その都度、その状況に大きく影響を受けてしまうのです。

偉い人のわがままは、その回りで働く人の迷惑になるのです。
しわよせは、そんな人たちのところにくるのです。

そういう意味で私は、料理人に対して、同じ空間で勝負している同志という連帯感を持っていました。
そしてこの度、さらに私の料理人に対する同志愛が高まりました。

それは、私が連載している『ロゴスドン 第75号』(ヌース出版発行)の記事を読んだからです。
「職業人のいきがい探求」というコーナーに出ていた、プリンスホテルの料理人・佐野文彦さんのお話に感動しました。

彼は正式には、プリンスホテル系列の「ザ・プリンス パークタワー東京」の料理長です。
彼はフランス料理のコンクールで日本一となり、日本代表として出場した国際料理コンクールで世界第3位になった人です。
いってみれば、料理人のオリンピック銅メダリストです。

世界トップクラスの料理人のお話は、とても興味深く、ためになる内容でした。
道を極めた人のお話は、他のジャンルの人にとっても、多くの示唆を与えます。

成功者になるって、やっぱり、それなりの根性と意思と運を引き寄せる人柄が必要なんだなーって思いました。

『ロゴスドン 第75号』は出版社のホームぺージでご覧になれます。
http://www.nu-su.com

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